利他の心が響き合う社会を目指して ー宮田運輸社長の講演をお聞きして

こんにちは。稲垣陽子です。

 昨日(11月15日)は、盛和塾尾張の月1回の例会に参加してきました。

今回のスピーチゲストは、株式会社宮田運輸の社長、宮田博文さん。
http://www.miyata-unyu.co.jp/

ニュースなどで取り上げられてご存知の方もいるかもしれませんが、

「こどもミュージアムトラック」と題して、
こどもの絵をトラックの後ろにラッピングするのを始めた社長さんです。

絵を見て、運転手さんはもちろん、後ろを走る車もちょっと優しい気持ちになって、事故が防げたり、ちょっとホッとしたりする。

それを、全国だけではなく、全世界に本気で広めようとしていらっしゃいました。

しかもそのきっかけは、ただ美しい世界を作りたいという夢や欲望ではなくて、
会社を経営していく中で生じた挫折や不安、悲しみに真正面から向き合って見えてきた希望であり、光のビジョンだったのだと、感じました。

なので、言葉ひとつひとつに重みがあり、お話を聞きながら、心が震えましたし、会話を交わすだけで私の気持ちも優しくなる感じがしました。

宮田さんのストーリーは現在講演なども引っ張りだこだそうですし、今後、より多くの人の目に止まるプロジェクトも動いているようなので♪ 是非その機会を楽しみにしていただくとして、宮田さんが話した言葉の中で、私が印象に残ったフレーズをいくつかご紹介したいと思います。

・もがきながらも前へ進む中で、迷いが希望に変わった

(勉強が苦手な10代、経営がわからず目の前のことを必死にやってきたとのこと。何度も「もがいている」という言葉を使われていました。もがきながらも前へ進んだから、こどもプロジェクトも見えてきたんだと思います。)

・学びは自分のためではなく、従業員の幸せのため

(自分のために学んでいた時は、勉強会もサボったりしてたそうです。でも自分の学びは従業員のためなんだと思ったら、参加意欲も変わったと話していました)

 

・幸せを分かち合うとは苦楽を共にすること。楽しいことを話すだけではなく、苦しいことも共有する。

(もう、これは文字通りで、生き方ですよね。)

・トラックが怖いものから、優しく、暖かいものになる。

(事故がつきもののトラック。負の要素をダメだからなくそう、隠そうとはせず、そのものを生かすことを考えた時に、こどもラッピングが生まれたんだと思いました。実際にどのくらい考える時間が必要でしたか?と聞いたら半年間、と答えてくれました。)

・人をどう動かすか、ではなく、人がどうしたら動きたくなるか、

(例えば、採用は先着順だったり、社員が仕事をする気になるまで1年待ったり・・などの事例が多々ありました)

・不安や恐れで経営をするのをやめる

(これ!これがすべて!!)

是非機会がありましたら、お話を聞いてみてほしいと思います。

私は改めて、「利他」とは何かについて考えさせられました。

 拙著「言いづらいことをさらりと伝える技術」も究極には利他の追求です。

多くの人がなぜ言いづらいことを言えないか、と言うと、どこかで自分の保身に入ってしまうから。これ以上言ったら嫌われるかな、面倒臭いことに巻き込まれるかな、そう思って言いづらいことを言えなかったり、歪曲に言ってしまったりします。
でも、サラリと言える人は、自分に固執し過ぎていません。
では、どうしたら自分に固執し過ぎずに目の前の人とコミュニケーションをとることができるのか、そんなことをまとめました。

本のエッセンスもたくさん盛和塾から学んだな〜と宮田さんの話を聞きながら、改めて振り返り、感謝です。

おかげさまで拙著は本日(11月16日)より、全国の書店で販売となりました。
主人からは、盛和塾に入ってなかったら、書けなかったんじゃない?と言われました。

全てがご縁で繋がっているなと実感しています。

「言いづらいこと」をサラリと伝える技術 三笠書房