「縦割り」グループコーチング
先日、ある企業のコーポレートコーチングで、初の試みをしました。
それは、「縦割り」のグループコーチングです。
その会社さんとはすでに1年以上のおつきあいであり、今まで同じ階層の「横割り」グループコーチングを一定期間行ってきた経緯もあり、
今回、初の「縦割り」グループコーチングを行うことにしました。
第一グループは、部署の部長、課長、次長、係長からお一人ずつ。そこにお一人の取締役の方にもご参加いただきました。
さぁ、どうなったと思いますか?(笑)
結果はとても意義深いものとなりました。
グループコーチングではよくコミュニケーションを「止める」(STOP)させます。
抽象的な感想や何気なく言葉にしたことに対して、
「それってどういうことですか?」
「なぜそう思ったんですか?」とそこは話を遮ってでも止めます。
そうすると、普段は流してしまう、その言葉や行動の裏の「思い」が聞けて、その人自身が浮き彫りになったりします。
今回も、取締役の方が、あるワークで特徴的な行動をとりました。
そこで、「なぜそれをしたのですか?」と聞くと、
「こうしたら部下が話しやすくなるかなと思ったので」と言ったのです。
一見パワフルで上位下達な雰囲気のリーダーが、部下の状態を微細に感じ取ろうとしているということは、部下にとっては新鮮な驚きになったようでした。
また、ワークの振り返りで、若手から「もっとこうすれば良かった」という反省点が出たので、「その時に実はそのことに気づいていた人?」と聞くと、若手全員が手を挙げたのです。
そこで、「なぜ気づいていたのに、その場で言わなかったのか」についてみんなで話し合いをしたことで、普段はなかなか直面しづらい部署風土の課題が見えても来ました。
このように、縦割りグループコーチングを行うことで、普段「分かっているだろう」「慣習だから」という暗黙の了解にストップをかけ、「本当はどうしたいのか」「何をする方が良くなるのか」について意識を向けることができました。
今後も、私にとってもかなりチャレンジなのですが、機会があれば縦割りグループコーチングを行っていきたいと思います。