感謝のタイミングを増やす

こんにちは。稲垣陽子です。

承認(認める/ほめる)スキルの中に「感謝する」というのがあります。

承認は難しい~というリーダーの方でも「感謝」はしているとおっしゃる方は多いです。
部下が手伝ってくれたら「ありがとう」と言う、
お茶を入れてくれたら「ありがとう」と御礼を言う、など
感謝の気持ちを言葉にすることを心がけている人は多い事でしょう。
しかし、その感謝は100%ですか?と聞くと、実は口ごもる方も結構多いです。

先日も、部下が急の仕事を夜遅くまでかけてやってくれて助かった、と言ったリーダーの方がいました。
その感謝の思いを伝えましたか?と聞くと、「ありがとうとは言ったよ、でもね、僕だったらその半分の時間で終わらせるのに何時間かけてんだよ、っとも思っちゃったんだよね。」とおっしゃったのです。

人を感謝するポイントは二つあります。
一つは「遅くまで仕事をしてくれた」「お茶を入れてくれた」などその人がしてくれた行為に対して「ありがとう」と感謝する、つまりその人の「doing」に対して謝意を伝えるというものです。
それに対して、「遅くまで仕事につき合ってくれる君の誠実さが助かった」「お茶を入れてくれる優しさに癒された」など、その人自身に感謝する、つまり「being」に対して謝意を伝えると言うものがあります。

Doingは分かりやすいので謝意を伝えやすいですが、そういう状況がなければ感謝できません。また感謝の基準は「する人」にあるので、先ほどの例のようにまだまだとか、やって当たり前と思っていれば、感謝するまでには至らないでしょう。

しかしbeingに意識を向けていれば、些細な出来事や時にはネガティブ(否定的)な出来事でも、その人がいてくれた事で自分にこんな気づきや助けがあり、こんな学びや感情が生まれたと思えるようになります。それを感謝として伝える事で、感謝のタイミングはぐんと増えると思います。

そこで、今週は感謝のタイミングを増やしてみましょう。doingだけでなくbeingに、お客様(外)だけではなく身内へ、何か感謝する事はないか、観察をし、ぜひ伝えてみてください。

寒い季節ながらも心温まる1種間になりますように。