challenging coaching
こんにちは、稲垣陽子です。
6月に、「world business and executive coach summit」という、ウェブで行うコーチングのセミナーに参加しました。参加者は、アメリカ、ヨーロッパ各国、ブラジル、台湾、シンガポール、オーストラリアなど、世界中の国々から参加していました。
コーチが世界中に広がっていることを実感する機会にもなりました。
さて、今日は、その中の講義から面白かったものを一つシェアします。
「challenging coaching(コーチとして挑戦し続ける)」
コーチがつく意義の一つに、チャレンジを促すというのがあります。コーチがいることで、自分の枠やパターンにとらわれずにチャレンジしていく土壌ができます。
しかし、コーチのサポートによっては、なれ合いになったり、クライアント本位の課題で終始してしまうこともあります。
チャレンジとサポートの関係には以下のマトリックスがあります。
1、Low Support / Low Challenge =不活性・惰性/無関心
2、Low Support / High Challenge =ストレス
3、High Support / Low Challenge =居心地の良い同好会
4、High Support / High Challenge =「援助を喜ぶ」/高いパフォーマンス
コーチとしては一番下の「高いサポート/高いチャレンジ」を相手と共創したいですが、そのためには、「心地よい議論のゾーン」から抜け出し、「居心地悪い議論のゾーン」へと移行しなくてはなりません。
例えば、やると決めたことをやってこなかったクライアントに対しては、こんな違いがあります。
1、Low Support / Low Challenge =不活性・惰性/無関心
「分かりました、じゃ、今日は何について話しましょうか」
2、Low Support / High Challenge =ストレス
「やらなかったんですか!それはだめですね、前回のコーチングが無駄じゃないですか!」
3、High Support / Low Challenge =居心地の良い同好会
「忙しかったんですね~、どんな数週間だったんですか」
4、High Support / High Challenge =「援助を喜ぶ」/高いパフォーマンス
「すっきりしませんね。困難から逃げて欲しくありません。このコーチングに対してあなたはどの程度コミットしていますか?」
一番下の「高いサポート/高いチャレンジ」を共創するためには、コーチとして、以下の5つのスタンスを保つ必要があります。
FACTSモデル
F: フィードバック Feedback
A: アカウンタビリティ Accountability
C: 勇気ある(思い切った)ゴール設定 Courageous Goals
T:(最適な)緊張感 Tension
S:システム思考 systems thinking
相手の学びのために必要なフィードバックをし、責任はどこにあるのかを常に問いかけ、勇気がわくようなゴールを設定し、リラックスと厳しさの中間をいくような最適な緊張感を保ち、物事の本質を見極め、未来に積み重ねていく構築的な思考を常に持ち続けて関わる。
それがチャレンジコーチングであるとのことでした。
個人的には、自分がどの位置にいるのか、居心地悪さを優先して、チャレンジを遠ざけていないか、今一度、真の相手のためになるサポートとは何かについて考えさせられました。
みなさんはどうでしょうか。
出典:challenging coaching 著者:John Blakey,Ian Day
http://www.amazon.com/Challenging-Coaching-beyond-traditional-coaching/dp/1904838391
PS:改めて、今回の学びの報告会のようなものをどこかで行おうと思っています。
参加プログラム
http://www.wbecs.com/